歯は磨けば磨く程良いと考えている方もいるかもしれませんが、実際はそうではありません。
歯の磨きすぎはオーバーブラッシングといって、歯や歯茎を傷つけてしまい、かえって虫歯や歯周病のリスクを高める可能性があります。
今回は、歯を磨きすぎてしまう主な原因について解説します。
心理的要因
心理的要因により、オーバーブラッシングにつながるというケースがあります。
例えばプラークを完璧に除去したいという意識が強く働きすぎると、必要以上に力を入れて長時間ブラッシングをしてしまうことがあります。
中には強迫障害の症状の一つとして、ブラッシングという特定の行動を繰り返さずにはいられないケースもあります。
またストレスや不安を感じているとき、無意識にブラッシングに集中することで気持ちを落ち着けたり、その行為自体がストレス発散になったりすることも考えられます。
知識や習慣の誤解
ブラッシングの知識や習慣について誤解をしていることも、歯を磨きすぎてしまう原因の一つです。
冒頭でも触れたように、歯は強く磨くほどキレイになるというものではありません。
しかし、多くの方は「汚れは擦れば落ちる」という物理的な感覚でブラッシングをとらえていて、優しく磨くのが効果的だという認識が不足しています。
また毛先が硬すぎる歯ブラシを使用していると、少し力を入れただけでも歯や歯茎に大きなダメージを与えてしまいます。
さらに、子どもの頃に教わった古いブラッシング法について、大人になってもそのまま続けているというケースも少なくありません。
感覚的な問題
感覚的な問題も、オーバーブラッシングの原因になることがあります。
普段のブラッシングにおいて、強く磨かなければ磨いた気がしなかったり、スッキリしなかったりする方もいます。
しかし、このような方は、適切な力加減の感覚が身についていない可能性が高いです。
本来のブラッシングは、丁寧にゆっくり歯を磨くことにより、十分に磨いた感覚やスッキリした感覚を得られるものです。
オーバーブラッシングでしか満足できないという方は、なかなか自分の意思で正しいブラッシングを実現するのは難しいです。
まとめ
ついつい歯を磨きすぎてしまう方の中には、自覚がある方とそうでない方がいます。
自覚がある場合は、歯科クリニックをはじめとする医療機関に相談するなどして、改善できる可能性があります。
一方、無自覚の場合はそのままのブラッシングを継続してしまう可能性が高いため、とても危険です。
それを防ぐためにも、定期的に歯科クリニックに通うことが大切です。




