親知らずを抜歯した直後は、患部に痛みが生じることがあります。
このような場合、応急処置として冷やすことが望ましいですが、何でもかんでも冷やせば良いというわけではありません。
方法を間違えると、逆効果になることも考えられます。
今回は、親知らずを抜いた後の正しい冷やし方について解説します。
患部を優しく冷やせるものを選ぶ
親知らずの抜歯後には、なるべく患部を優しく冷やせるものを選びましょう。
具体的には、濡らしたタオルや熱が出たときに使用する冷却シートなどです。
逆に氷や保冷剤などについては、刺激が強すぎて逆に痛みを増強させることが考えられます。
また患部を優しく冷やすためには、頬の上からタオルや冷却シートを当てるのもポイントです。
直接冷やすことも、氷や保冷剤を使用する場合と同じく、刺激が強すぎます。
冷やす時間は24時間以内にする
親知らずを抜いた後に患部を冷やす時間は、24時間以内にとどめておきましょう。
それ以降も冷やし続けると血行が悪化し、抜歯した箇所の治癒を遅らせてしまう可能性があります。
また24時間以内といっても、連続で24時間冷やして良いというわけではありません。
1回につき10~15分程度を目安に、冷やす時間と休憩時間を交互に繰り返すのが望ましいです。
ちなみに、親知らずを抜歯した後の痛みは、術後2~3日目がピークになることが多いです。
つまり、痛みがましになるまでは、数日間冷やす時間と休憩時間を繰り返した方が良いということです。
腫れについては、長くても術後1週間程度で引いてくることがほとんどです。
冷やす以外の痛み対策について
どれだけ冷やしても、親知らずを抜歯した部分の痛みが引かない場合、痛み止めやブラッシングなどで対応しましょう。
痛み止めについては、施術時に歯科クリニックで処方してもらったものを服用するのが望ましいです。
市販の痛み止めでも良いですが、使用するときは歯科医師に相談してください。
またブラッシングを丁寧に行い、うがい薬で殺菌することでも、患部の炎症を抑えることができます。
食事については、なるべく刺激の少ないやわらかいものを摂取するように心掛けます。
まとめ
親知らずを抜く際は、歯科医師の工夫により、ある程度痛みが抑えられています。
しかし、問題なのは抜歯後の痛みです。
ある程度歯茎に負担がかかる治療であるため、どれだけ安全に治療が行われても、抜歯の後の痛みを排除することはできません。
そのため、正しい冷やし方やその他の応急処置について知っておき、あまりに痛みがひどかったり長引いたりする場合は歯科クリニックに相談しましょう。