入れ歯を装着すれば、歯がない場合よりも多くのものを食べられるようになります。
しかい硬いものや粘着性のあるものなどは、入れ歯であっても食べにくさを感じます。
またこれら以外にも、スムーズに食べられないものがいくつかあります。
今回は、入れ歯で食べにくい意外なものをいくつか紹介します。
粒が小さいもの
粒が小さいものは、入れ歯を装着した状態では食べにくいです。
なぜなら、入れ歯と歯茎の隙間に挟まってしまう可能性が高いからです。
また入れ歯は天然歯の代わりとして装着するものですが、最初は天然歯ほど細かく咀嚼力を調整できないことがあります。
そのため、粒が小さいと噛めないケースがほとんどです。
具体的には、ゴマやイチゴのツブツブなどは挟まりやすいため、注意してください。
ゴマを練りゴマにしたり、イチゴをイチゴミルクにしたりする場合、挟まるリスクは低くなります。
トウモロコシ
入れ歯で食べにくい意外なものとしては、トウモロコシも挙げられます。
こちらは、かぶりつきにくい形状をしているからです。
丸ごとトウモロコシを食べる場合、前歯から迎えに行くようにしてかじるケースがほとんどです。
しかし、入れ歯の場合はかぶりつく感覚がうまくつかめず、前歯で粒をこそぎ落とすことができない可能性があります。
またかじりつく場合だけでなく、粒の状態のコーンであっても、入れ歯を装着している場合は食べにくいです。
トウモロコシの粒は意外と硬く、しっかり噛まなければいけないからです。
手で横に引きちぎるもの
噛んだ後、手で横に引きちぎる動作が必要な食べ物も、入れ歯との相性は悪いです。
具体的には、焼く前のフランスパンやビーフジャーキー、スルメなどが挙げられます。
フランスパンは、焼いていればそのままサクッと噛むことができますが、生の場合はどうしても横に引きちぎらなければいけません。
入れ歯は天然歯と比べると咬合力が低いため、このような動作をするときしっかりものを歯に挟めず、スルッと隙間から抜けてしまうことがあります。
ちなみにビーフジャーキーやスルメも同じですが、こちらは前もって細かくちぎれば食べやすくなります。
まとめ
これから入れ歯を装着しようとしている方は、「入れ歯さえあれば何でも食べられる」と思っているかもしれません。
もちろん食事がしやすくなることは事実ですが、天然歯でも食べにくさを感じるようなものは、やはり入れ歯ではスムーズに食べるのが難しいです。
そのため、入れ歯でも十分に食事ができるようになるよう、ある程度患者さん自身でトレーニングを行う必要があります。