ある日突然口内炎ができてしまい、食事を美味しく食べられなくなることは、誰もが経験しているかと思います。
また口内炎にはさまざまな種類があり、栄養不足やストレスなどで発症するものが一般的ですが、中には特殊なニコチン性口内炎というものがあります。
今回はニコチン性口内炎の概要や特徴、治療法などを解説します。
ニコチン性口内炎の概要
ニコチン性口内炎は、慢性的な喫煙習慣によって発症するタイプの口内炎です。
タバコの煙にはニコチンという成分が含まれていますが、こちらは血管を収縮させ、局所への血液の供給量を減らす作用があります。
喫煙時には口内に大量のニコチンが広がるため、こちらの影響により、少しのきっかけで口内炎ができてしまいます。
またタバコの呼気には熱があるため、口内を乾燥させて口内炎ができやすい環境が出来上がってしまう原因になります。
ニコチン性口内炎の特徴
ニコチン性口内炎は、一般的なアフタ性口内炎とは違い、病変部にものが触れたときの痛みを感じることがほとんどありません。
そのため、自覚症状がない方も多いです。
見た目については、口内の粘膜が白っぽくなるのが特徴であることから、口蓋ニコチン性白色角化症とも呼ばれています。
またニコチン性口内炎は、自覚症状が乏しいことから、ガン化するリスクが高いです。
いつのかにかガンが進行していたというケースも珍しくないため、口内の一部に白い病変が見られる場合、早急に歯科クリニックに相談しなければいけません。
ニコチン性口内炎の治療法
ニコチン性口内炎の症状を緩和させるには、まず禁煙することが大切です。
ニコチンの作用によって口内炎ができやすい口内環境になっているため、禁煙するだけでもある程度症状は改善します。
また口内炎用の軟膏を塗ったり、ビタミンを中心とした栄養剤を摂取したりすることでも、ニコチン性口内炎の症状は良くなることが考えられます。
さらに歯科クリニックで治療をする場合は、レーザー治療が採用されることが多いです。
レーザー治療は口内炎にレーザー光を照射することにより、殺菌や痛みの改善という効果が得られるというもので、主に重症化した口内炎に用いられます。
まとめ
ニコチン性口内炎は、普段しっかり口内を鏡でチェックしていなければ、そもそも発症したことにも気づきません。
また放置すると別の疾患のリスクが高まるため、必ず歯科クリニックで治療しましょう。
ちなみに歯科クリニックで用いられるレーザー治療は、重症化した口内炎に適用されるため、こちらの治療を受ける前に症状を改善するのが理想的です。