フッ素は歯のカルシウムなどが溶け出すのを防ぎ、失われた歯のミネラルを補うのを促進します。
さらに虫歯菌の働きを抑える効果もあるため、虫歯予防には欠かせません。
またフッ素は歯磨き粉で取り込むイメージが強いですが、実際は食品にも含まれています。
今回は、フッ素を摂取するのにおすすめの食べ物を紹介します。
イワシ
フッ素を摂取するのにもっともおすすめの食べ物としては、イワシが挙げられます。
イワシはニシン科に属する小型の回遊魚で、刺身や寿司、塩焼きや煮付けなどさまざまな料理で食べられます。
またイワシは食べ物の中でもフッ素の含有量がトップクラスであり、カルシウムやビタミンDも多く含んでいます。
カルシウムは歯の主成分であるエナメル質を強くする効果がありますし、ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートしてくれます。
ちなみに、イワシに含まれるEPA・DHAなどの不飽和脂肪酸も、虫歯予防に良い影響があると考えられています。
海藻
海藻も、フッ素を摂取するのにおすすめの食べ物です。
海藻にはフッ素だけでなく、ミネラルや食物繊維も多く含まれています。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、歯の再石灰化を助け、歯を内側から強くします。
また食物繊維は、よく噛むことで唾液の分泌を促し、虫歯菌の活動を抑えてくれます。
つまりフッ素が持つ効果がよりパワーアップするということです。
さらに、海藻はアルカリ性の食品であり、酸性に傾きがちな口内の環境を中和してくれます。
ちなみにミルという海藻に含まれるミルレクチンは、プラークが歯に付きにくくする効果があり、虫歯予防に役立ちます。
緑茶
フッ素を取り込むのにおすすめの飲み物には、緑茶が挙げられます。
緑茶はフッ素とカテキンが豊富な飲み物であり、これらの相乗効果によって虫歯に強い歯をつくってくれます。
カテキンはタンパク質と結合しやすく、虫歯菌などの細菌のタンパク質にくっついて動きを鈍らせ、増殖を防止します。
また、カテキンはプラークがつくられるのを助ける酵素の働きを阻害し、プラークの形成を抑えます。
さらに、カテキンは食事の糖分から虫歯菌が生成する酸の産生を抑える働きもあります。
まとめ
フッ素は意外と身近な食品に含まれています。
また歯磨き粉だけでなく、食事からも摂取することで、当然虫歯予防の効果はアップします。
虫歯は進行すると口内だけにとどまらず、全身疾患のリスクを高めることもあります。
そのため、丁寧なブラッシングはもちろん、食生活の改善と歯科クリニックでの定期検診で予防しなければいけません。