歯周病を発症した場合、まずは歯科クリニックで基本的な歯周病治療を受ける必要があります。
また代表的な歯周病治療には、歯石取りとも呼ばれるスケーリングの他、ルートプレーニングというものもあります。
今回はルートプレーニングの概要と、治療時に生じる痛みに関することを解説します。
ルートプレーニングの概要
ルートプレーニングは、歯周病治療の一環として、歯周ポケットの奥深くに付着したプラークや歯石を除去するというものです。
通常、歯周病の治療では歯茎の上の部分のプラークや歯石を除去するスケーリングを先に行い、その後にルートプレーニングが行われます。
これらの治療については、2つ合わせてSRPと呼ばれます。
またルートプレーニングの目的には、細菌や毒素の除去や歯茎の再付着の促進、歯周ポケットの改善などが挙げられます。
ルートプレーニングは痛いのか?
歯周病治療のルートプレーニングでは、ある程度痛みが発生する可能性があります。
前述の通り、ルートプレーニングは歯と歯茎の隙間である歯周ポケットの奥深くに器具を入れ、汚れを除去するものです。
歯茎の内部は敏感であり、刺激が伝わりやすいため、痛みも感じやすくなります。
また歯周病が進行して歯茎が下がると、歯の根が露出します。
歯の根にはエナメル質が存在せず、神経にも近いため、ルートプレーニングによる痛みが生じやすいです。
さらに歯周病によって歯茎にひどい炎症が起きている場合は、わずかな刺激でも痛みや出血が現れやすくなります。
治療後に痛みが生じることもある
ルートプレーニングは治療中だけでなく、治療後にも痛みが生じるケースがあります。
例えば長期間付着していた歯石が除去されることで、歯茎の状態が一時的に不安定になり、歯や歯茎に痛みや違和感が生じることが考えられます。
また歯石が除去されたことで、保護されていた歯の根の表面が露出し、外部の刺激に敏感になることもあります。
このようなケースでは、冷たいものや熱いものがしみやすくなる知覚過敏の症状が現れやすいです。
ただし、知覚過敏の症状は通常数日~数週間で落ち着きます。
まとめ
歯周病を改善するにあたって、ルートプレーニングがとても効果的な治療であることは間違いありません。
しかし、ルートプレーニングは治療の性質上、どうしても若干の痛みを伴うことがあります。
そのため、痛みが苦手な方は前もって歯科医師に伝えておき、麻酔を希望するなどの対策を取りましょう。
治療後に痛みがある場合は、市販の鎮痛剤や知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのが有効です。