虫歯治療を行う際は、基本的に局所麻酔という麻酔が施されます。
しかし、場合によっては使用せずに行われることがあります。
虫歯治療が苦手な方は、なぜ麻酔を使用しないのか非常に気になるかと思います。
今回は、具体的にどのようなケースで麻酔を使用しないのかについて解説します。
虫歯が初期症状の場合
虫歯がまだ初期症状の場合、治療時には麻酔を使用しないことがあります。
なぜなら、初期虫歯では歯を削ることがないからです。
初期虫歯は、見た目ではほとんど虫歯であることがわかりません。
ほんのわずかな変色が見られる程度で、歯に穴も開いていないため、こちらの段階では簡単な検査やブラッシング指導などで対応することがほとんどです。
また歯を切削しないことから、当然治療時の痛みもなく、麻酔で痛みを軽減させる必要もありません。
もちろん、適切な検査とブラッシングをしていれば、初期虫歯は完治する可能性があります。
患者さんの希望がある場合
患者さんに強い希望がある場合、虫歯治療時に麻酔を使用しないことがあります。
患者さんの中には、虫歯治療の中でも特に麻酔の針を刺すのが苦手という方もいるでしょう。
このような方は、事前に歯科医師に相談することで、麻酔を打たずに治療を行ってもらえる可能性があります。
ただし、歯科クリニックで使用する局所麻酔は、極端に注射時の痛みを伴うようなものではありません。
ほんの一瞬チクッとする程度であり、表面麻酔を使用する場合は針を刺すときの痛みが一切ないため、基本的には麻酔を使用してもらうことをおすすめします。
患者さんに麻酔アレルギーがある場合
患者さんに麻酔アレルギーがある場合、麻酔を使用せずに虫歯治療を進めることがあります。
麻酔アレルギーは、麻酔薬に対する過敏反応であり、特に虫歯治療で使用される局所麻酔薬に起こる可能性があります。
またアレルギー反応を起こすと皮膚の腫れや蕁麻疹、呼吸困難や血圧低下など、さまざまな症状を引き起こすことが考えられます。
重篤な場合、アナフィラキシーショックにつながることもあるため、注意が必要です。
ちなみに麻酔アレルギーが疑われるときは、パッチテストやアレルギー専門医による検査を受けることが推奨されます。
まとめ
虫歯治療を行うにあたって、麻酔は非常に大事な役割を果たします。
患者さんを痛みから解放させてくれるだけでなく、ストレスから保護したり、治療をスムーズに進めたりすることにつながります。
また単に麻酔が苦手な方もいるかと思いますが、近年の歯科クリニックにおいて、注射針を刺すことが大きな負担になる心配はありません。
ただし患者さんの身体の状態によっては、適用できない場合があります。