虫歯予防の一環として、さまざまな食材を摂り入れているという方は多いかと思います。
虫歯の直接的な原因はプラークに潜む虫歯菌ですが、それを除去するだけでなく、栄養素を豊富に摂取することも大切です。
今回は、日本人の食生活において身近な存在の一つ、漬物の虫歯予防効果を中心に解説します。
虫歯予防の一環として漬物を摂取するメリット
ぬか漬けやキムチといった漬物は、発酵食品の一種です。
発酵食品には、口内の細菌バランスを整え、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の増殖を抑える効果が期待できます。
また漬物は全体的に歯応えがある食品であり、よく噛むことで唾液の分泌が促進されます。
唾液には歯の再石灰化を助けたり、口内を洗い流したりする働きがあり、虫歯予防効果を高めてくれます。
さらに、漬物には野菜が使用されるケースがほとんどであり、野菜は食物繊維が豊富です。
そのため、咀嚼することにより、歯の表面についた汚れを落とす効果も期待できます。
漬物を摂取する場合の注意点
漬物には虫歯予防効果がありますが、一方で注意点もいくつかあります。
酢や発酵によって酸性になった漬物は、頻繁に食べたり長時間口の中にとどめたりすることで、歯のエナメル質が溶ける酸蝕症のリスクを高めます。
エナメル質が溶けてしまうと、虫歯菌の攻撃を受けやすくなり、すぐに痛みが生じる中程度以降の虫歯に進行する可能性があります。
また漬物は塩分が高い食品であり、塩分の摂りすぎは健康全般に悪影響を及ぼします。
虫歯予防として漬物を食べるときのポイント
虫歯予防の一環として漬物を摂取する場合、他の食品と組み合わせることをおすすめします。
例えば漬物と一緒にチーズや牛乳などの中和作用がある食品を摂ることで、酸の影響をある程度抑えられます。
また漬物を摂取した後には、すぐにブラッシングをするのではなく、水で口をゆすいで中和させてから30分以上経過したタイミングでブラッシングをしましょう。
こうすることで、エナメル質が削れるのを防ぎやすくなります。
さらに漬物だけでなく、虫歯予防に役立つカルシウムやビタミンD、ミネラルを含む食品もバランス良く摂取しましょう。
まとめ
毎日朝食を摂る方などは、漬物を摂取する機会も多いかと思います。
こちらは虫歯予防効果を発揮するものであり、適量を採り入れることで良好な口内環境を維持できます。
しかし過剰摂取はかえって口内環境を悪化させてしまいますし、全身の健康維持の観点でもあまりおすすめできることではありません。
あくまで、虫歯予防に役立つ食品の一つとして摂取することを意識してく